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産休(産前産後休暇)/育休明けに確認したら有休数に愕然
産休(産前産後休暇)/育休明けに復職してから有給休暇の日数を確認したところ、休む前の日数のままだったというケースが多いようです。
つまり、産休(産前産後休暇)/育休中に有給休暇の日数が増えなかったという状態です。
有給休暇を使い切って産休に入り、復職後にゼロになっているというケースも十分にありえるので、働く育児ママ/パパにとってこれは死活問題です。
長期に渡り休みをもらっておいて、復職後にまた休みのことを言うのは・・・と気が引けてしまいますが、実際のところ、休みがなければ子どもの予防接種にも行けませんし、子どもを保育園に預けていて熱を出したという時にも迎えに行くことができません。
では、産休/育児休暇中の有給休暇は一体どうなっているのでしょうか。
有給休暇は誰に与えられるものなのか
さて、有給休暇とはどんな仕組みかおさらいしましょう。
労働基準法で決められたルールで会社毎のルールではない
入社後、半年が経過したら、会社は必ず与えなければならないことになっています。
そこから1年毎に一定の日数が与えられますが、これについては労働基準法ですべて決まっていますので、会社毎にルールを決められるものではありません。
※なお、アルバイトであっても、一定条件をクリアすれば、有給休暇はもらえます。
有給休暇には、こうした年数の中でも、与えられる条件があります。
それは、勤務した人に対して与えられるということです。
年間の一定以上勤務した人に対してお休みがもらえる、ということです。
有給がもらえる「勤務した」という人はどんな人なのか?
勤務したというのは、実際に会社に行って働いたということだけではありません。
産前産後休業、育児休業、介護休業、業務上の負傷による休業などの場合には、「勤務した」とみなされます。
つまり、産休・育児休業の期間は年次有給休暇の計算上では出勤したことになるのです。
産休(産前産後休暇)と育休中は、勤務したことになる
産休(産前産後休暇)と育休中が勤務したことになるわけですから、会社に実際に行っていなくとも毎年付与されることになります。
ただし、年間での出勤率が80%を越えている必要があるので、何らかの理由で産前休暇前に入院するなどで会社を休んでいたようなことがあれば、その間は残念ながら出勤とはみなされないので、注意が必要です。
育児に有給は必須!会社に言って有給休暇を付与してもらってください
会社側もこういったルールをちゃんと理解していない可能性があります。
「産休&育休中は有給休暇は付与しなくても良い」という認識を持っていることがあるのですが、これは、付与日に休暇中であった場合にはその日は休んでいるわけですし、実際には付与しても育児休暇中に有給休暇を消化する人がいないので、厳密に付与日でなくとも良いということです。
ですから、復帰時に付与するという手続きでも良いという言葉の裏返しです。
これを、付与そのものが必要ないと解釈してしまっているケースが多いようです。
育児期間は、自分自身の社会復帰にも時間がかかりますし、体調の回復にも気を遣い、子どもの体調などで仕事への影響がかなり大きく出てきます。
有給休暇は遡って再計算してもらうこともできます
また、すでに復職してから時間が経っていても、この有給休暇はもらえる権利ですので、遡って再計算をしてもらって有給を付与してもらうようにしましょう。
会社がこの計算を怠ったことになりますので、これを拒むことはできません。
最悪、会社が拒んだ場合には、労働基準監督署に申し出をすることで会社への指導が入りますので、強気でいきましょう。
育児期間において有給休暇を使っていくことは大変重要です。
子看護休暇という制度もあるので、こうしたシステムを利用していくことで、働くことと育児を両立できるようにしていけたらと思います。