借金を抱えているのは悪いこと?
「借金を抱えている」と聞くと後ろめたい気持ちになりそうですが、それは何も悪いことではありません。
ちゃんと「払える」という信用を銀行からもらったからこそ、銀行はあなたにお金を貸したのです。
でもあなたは、そのお金が本当に返せるのかの確証はありません。
収入が生涯一定ではありませんから、仕事がなくなって返済が滞ったら・・・と考えてしまうこともあるでしょう。
では売ったら何とかなるのかと言えば、実際の査定は厳しく、手数料も驚くほど高額です。
貸すといっても相場がありますし、空室になるリスクは排除できません。
「いつ、何かあったら、住宅ローンの借金だけが残ってしまう・・・」
そんな借金への負のイメージが借金を悪者にし、あなたを繰り上げ返済に走らせるのかもしれません。
銀行だって、保険をかけている
でも、銀行も全く見込のない相手に貸しているわけではありません。
返済ができないことも想定にいれて、保険に入るなどしています。
所得保障保険だったり、団体信用保険だったり、借りた側をいろいろな保険に入れて、滞りなく返済がなされるように安全策をとっています。
もちろん、そういったことでカバーできないこともありますし、天災などもあります。
でもその時は、あなただけがその借金を抱えるわけではありません。
万が一のことがあった場合、そしてそれが保険で適応される場合にはどうなるでしょうか。
もし繰り上げ返済をしていたら残金が保険に充てられるだけです。
万が一のとき、返済をしていた場合としてなかった場合の違い
繰り上げ返済をせず現金を手元に残していても、ローン残金が保険に充てられます。
手元の現金を残金に充てろ・・・とは言われません。
たとえばガンなどの病気の治療で高額の医療費がかかるとします。
ガンになったらローン残金がすべて完済されます。(ガンの状態や契約内容にもよりますが)
ローンの繰り上げで手元にお金がなかったら、治療費も出ません。
ですが、手元に現金を持ち、ローンの繰り上げ返済を保険でしてもらえれば、手元の現金で治療に専念できます。
もしかしたら、それでガンが治るかもしれません。
借り主の夫が亡くなった場合、手元に現金があれば残された人に渡りますが、
いろいろな条件はあるものの、住宅ローンは保険で返済されますが、繰り上げ返済されたものは戻ってきません。
4000万円の住宅ローン残金があって、2000万円の繰り上げ返済をして手元に200万円しかないとしたら、
万が一の時にはローン残金の2000万円が相殺されますが、200万円しか残りません。
でも、繰り上げ返済せず手元に貯めておけば、ローン残金の4000万円が相殺され、手元に2200万円が残ります。
「万が一の時に、ローン残金は全額返済される」
未来は誰にもわかりません。
万が一は、起こらないとも限りません。