日本の水は軟水?
水の中に含まれるカルシウムやマグネシウムの金属イオン含有量によって硬度が計測され、その数字によって硬水や軟水という分類に分けられます。
日本の水はおよそ80mg/Lという値になっていますので、軟水と言われていますが、正確にいえば、中軟水と呼ばれるものです。
名称 | 硬度 (mg/L) |
---|---|
軟水 | 0–60 |
中軟水(中硬水) | 61–120 |
硬水 | 121–180 |
超硬水 | ≧ 181 |
なぜ、硬度が変わるのでしょうか?
山や森林の状態で水の硬度が変わる
雨は山で降り、森林から大地に染み込み、地下水となって川に流れていきます。
その川の水を汲み、浄化して水道水へと変わっていきます。
雨というのは真水なので、超軟水です。
その超軟水の雨が大地に染み込み、カルシウムやマグネシウムの金属イオンが水に溶け込むことによって硬度が変わります。
森林が整備されて腐葉土のある豊かな大地を通る水は、すぐに地下水へと流れ川に流れます。
土の中にいる時間が短いと硬度は低く軟水となります。
一方で、土の中に長時間蓄えられ、地下水から川に流れるまでの時間が長いと、カルシウムやマグネシウムの金属イオンが溶け出す時間も長いので、硬度が高くなり硬水となります。
海外のお水に硬水が多いのは、山が高いことや岩などをベースとした湖などで水が蓄えられることから、水にカルシウムやマグネシウムの金属イオンが溶け出し硬水へと変わります。
一方、日本の山はそれほど高くなく、また、山も岩だらけというよりも森林が整備されていることから、硬度は世界的に見れば低く、軟水と呼ばれています。
そして、当然ながら、日本の中でも地域によって水の硬度が変わるのです。
森林が整備されず大地が固くなってしまうことで、硬度が上がってしまうので、日本の森林も整備が必要ですね。